徳島のハザードマップの見方|南海トラフ・津波・洪水・液状化を土地選び前に確認

徳島で土地や住まいを検討するとき、ハザードマップは「災害リスクがあるか、ないか」を一度確認して終わるものではありません。津波、洪水、液状化、地震の揺れ、土砂災害などは、それぞれ想定条件や地図が異なります。候補住所ごとに、必要な情報を重ねて見ていくことが大切です。

特に徳島県では、2025年9月12日に新しい「津波浸水想定」、2026年2月4日に「南海トラフ巨大地震被害想定」、2026年3月11日に「津波災害警戒区域」が公表されています。以前に入手した冊子・情報等だけで判断せず、徳島県や各市町村が現在公表している情報まで照合しましょう。

この記事では、徳島のハザードマップをどこで確認し、南海トラフ・津波・洪水・液状化などの情報を土地選びへどう反映すればよいのかを順番に解説します。

※本記事は、公開・更新時点の情報をもとに、家づくりを検討されている方への一般的な情報提供を目的として作成しています。できる限り正確な情報の掲載に努めていますが、制度・法令・税制・補助金等は変更される場合があります。実際に利用・判断される際は、行政機関や金融機関等の公式情報、または各分野の専門家へ最新情報をご確認ください。

1. 徳島のハザードマップは複数の公式地図を組み合わせて確認する

徳島で候補地を調べるときは、まず県や国の地図で災害リスクの全体像をつかみ、その後、市町村の防災マップや避難情報へ進むと整理しやすくなります。

1-1. 徳島県と国のハザードマップで候補地の災害リスクを確認する

1-1-1. 徳島県の公式マップでは地震・津波・洪水・液状化などを確認できる

徳島県の「防災・減災マップ」では、津波浸水想定、震度分布、洪水に関する情報など、地震や水害に関する複数の地図データを確認できます。既に持ち家がある方は避難方法の参考にできるのはもちろん、土地探しの初期段階では、候補地の周辺にどのような災害リスクが想定されているかを把握する入口として使えます。

ただし、地図データと背景地図には誤差があり、作成時期によって現在の状況と異なる場合もあります。土地の境界を確定する資料でもありません。家づくり検討中の方は候補地が絞れてきたら、県の地図だけで結論を出さず、市町村の資料や最新の公表情報まで確認しましょう。

出典:徳島県「防災・減災マップ」

1-1-2. 「重ねるハザードマップ」は複数の災害リスクを同じ地点で確認する入口に使う

国の「重ねるハザードマップ」は、同じ地点について洪水・土砂災害・高潮・津波などの情報を確認したいときに役立ちます。最初から各自治体の資料を一枚ずつ探すよりも、候補地で何を詳しく調べる必要があるのかを整理しやすくなります。

一方、地図上に災害リスクが表示されていないことだけを理由に「安全」と判断するのは避けましょう。最新かつ詳細な情報は各市町村のハザードマップまで確認します。

出典:国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」

1-2. 土地を判断する前に市町村版と地図の更新日を照合する

1-2-1. 市町村版では避難場所・避難経路など地域に即した情報を確認する

県や国の地図で候補地のリスクを把握したら、市町村の防災マップも確認します。市町村の資料には、避難場所や地域ごとの防災情報など、実際の避難行動を考えるための情報が掲載されている場合があります。

土地選びでは、「自宅予定地に色が付いているか」だけを見るのではなく、災害が起きた場合にどこへ避難するのか、どの道を使うのか、家族が無理なく移動できるかまで考えておくことが大切です。地図を実際の暮らしに置き換えて確認しましょう。

1-2-2. 古い冊子だけで判断せず最新の徳島県データと公表時期を照合する

ハザードマップを見るときは、内容とあわせて「いつ作成・更新された情報か」を確認します。徳島県では2025年から2026年にかけて、津波や南海トラフ巨大地震に関する新しい情報が公表されています。

市町村の冊子が県の新しい想定と同時に更新されるとは限りません。たとえば徳島市は、2026年3月12日時点で、新しい津波浸水想定と津波災害警戒区域の公表を受けて最新防災マップを作成中と案内しています。手元の冊子やPDFが古い場合は、県の最新データも照合しておきましょう。

出典:
徳島県「徳島県津波浸水想定について」
徳島県「南海トラフ巨大地震被害想定」
徳島県「津波災害警戒区域」
徳島市「地震・津波防災マップ」

確認する情報 最初の確認先 次に確認すること
南海トラフ・地震 徳島県の被害想定・防災減災マップ 震度、液状化、市町村の防災情報
津波 徳島県津波浸水想定 浸水深、避難場所、避難経路
洪水 県・市町村の洪水ハザードマップ 対象河川、浸水深、必要に応じて浸水継続時間
高潮・内水 市町村等の各種水害マップ 候補地に該当する災害種類
土砂災害 県・市町村の土砂災害情報 指定状況、斜面との位置関係、現地状況

2. 南海トラフと津波は最新の浸水想定・警戒区域から確認する

徳島は多くの地域で色がついていることが多いですが、特に海岸部や河川周辺の土地を検討する場合、南海トラフと津波は重要な確認項目です。以前の想定だけに頼らず、現在公表されている県の情報まで確認します。

2-1. 徳島の南海トラフ情報は2025~2026年の県公表資料まで確認する

2-1-1. 2026年の被害想定では震度分布と液状化危険度も確認する

徳島県は2026年2月4日、南海トラフ巨大地震の新しい被害想定を公表しています。公表資料では、震度分布図や液状化危険度分布図なども確認できます。

土地を調べる際は、津波だけでなく、地震の揺れや液状化も同じ候補地で見るのもひとつです。ただし、こうした分布図は地域全体の傾向を把握するための資料です。個々の敷地や住宅で実際にどの程度の被害が発生するかを確定するものではありませんのでご注意ください。

出典:徳島県「徳島県南海トラフ巨大地震被害想定の公表について」

2-1-2. 津波浸水想定と津波災害警戒区域は目的を分けて確認する

徳島県は2025年9月12日に新しい津波浸水想定を公表し、2026年3月11日には津波災害警戒区域も公表しています。土地を調べるときは、「津波に関する地図」とひとまとめにせず、それぞれの資料が何を示しているのかを分けて確認します。

津波浸水想定では、最大クラスの津波が一定の条件で発生した場合に想定される浸水域や浸水深などを確認できます。ただし、想定区域は実際の被害範囲を確定するものではありません。候補地の位置とあわせて、周辺の避難環境まで見て判断しましょう。

出典:徳島県「徳島県津波浸水想定について」
徳島県「津波災害警戒区域」

2-2. 津波リスクは「区域に入るか」だけで土地を判断しない

2-2-1. 津波浸水深・影響開始時間など候補地に関係する条件を確認する

津波リスクを見るときは、候補地が想定区域内かどうかだけでなく、浸水深など、その地点に関係する条件まで確認します。徳島県の2025年の津波浸水想定では、津波影響開始時間などに関する資料も公表されています。

「区域内だから一律に候補外」「区域外だから問題なし」と決めるのではなく、家族として許容できる条件か、実際に避難できるかを整理することが必要です。判断が難しい項目は、土地を申し込む前に行政や住宅会社などへ確認できる状態にしておきましょう。

出典:徳島県「徳島県津波浸水想定について」

2-2-2. 避難場所までの距離だけでなく安全な避難経路を現地でも確認する

津波からの避難では、地図上で避難場所が近いだけでは判断しきれません。自宅予定地から避難場所までの道路、高低差、途中に通行しにくい場所がないかなど、実際に移動するときの条件も確認します。

特に子どもや高齢者がいる家庭では、地図上の直線距離だけで判断せず、家族が現実的に移動できるルートかを考える必要があります。候補地を見学するときは、避難先までの経路も一度たどっておくと、土地選びと防災計画を一緒に考えやすくなります。

3. 徳島の洪水ハザードマップでは浸水深と浸水継続時間まで確認する

徳島で洪水リスクを見るときは、「洪水エリアかどうか」だけでなく、どの河川を対象にした地図なのか、どの程度の浸水が想定されているのかまで確認します。

3-1. 洪水リスクは対象河川と想定条件をそろえて比較する

3-1-1. 洪水ハザードマップでは想定浸水深と浸水継続時間を確認する

洪水浸水想定区域図では、洪水によって堤防が決壊した場合などに、浸水が想定される区域や浸水深を確認できます。候補地を調べるときは、色の有無だけでなく、凡例を見て想定浸水深まで確認することもひとつです。

自治体や対象河川によっては、浸水継続時間の地図も公開されています。たとえば阿南市の洪水ハザードマップでは、那賀川や派川那賀川・桑野川、福井川などについて浸水継続時間の資料も案内されています。水の深さに加え、長時間浸水する可能性が示されている場合は、その情報もひとつの判断材料にするというのもひとつと言えます。

出典:徳島県「防災・減災マップ」
阿南市「洪水ハザードマップ」

3-1-2. 同じ住所でも関係する河川ごとの浸水想定を確認する

洪水ハザードマップは、対象とする河川によって想定区域が異なる場合があります。一つの洪水マップを見ただけで「確認済み」とせず、候補地に関係する河川がほかにないかを確認しましょう。

たとえば石井町のWEB版防災ハザードマップでは、吉野川と、飯尾川・江川・鮎喰川について異なる洪水情報を確認できます。住所を検索して終わるのではなく、どの河川のレイヤーを表示しているのかまで確認することがポイントです。

出典:石井町「WEB版防災ハザードマップ」

3-2. 洪水以外の水害リスクも候補地に応じて重ねて確認する

3-2-1. 高潮・内水などは洪水とは別の災害情報として確認する

「水害」とひとまとめに考えやすいものの、洪水、高潮、雨水による浸水などは、同じ地図にすべて表示されるとは限りません。候補地域でどの情報が公開されているかを確認し、必要な種類を分けて見ます。

たとえば北島町では洪水に加えて高潮ハザードマップが公開され、鳴門市では高潮のほか雨水出水浸水想定区域図も案内されています。洪水マップを一枚確認しただけで、水害全体の確認を終えないようにしましょう。

出典:北島町「ハザードマップ」
鳴門市「防災・災害情報」

3-2-2. 洪水の表示がない場所でも高潮・内水など未確認の水害リスクを残さない

洪水ハザードマップに色が付いていなくても、それだけで水害全体の確認が終わったわけではありません。洪水とは別に、高潮や内水などの情報が公開されている地域もあります。

候補地については、どの水害を確認済みで、何がまだ未確認なのかを分けて整理しましょう。周辺との高低差、道路や水路など現地で気になる条件もあわせて確認し、分からない項目を自己判断で「問題なし」にしないことが大切です。

4. 液状化・揺れ・土砂災害はハザードマップの精度を理解して確認する

地震によるリスクを見るときは、地図の色を個別敷地の確定判定と受け取らないことが重要です。液状化や震度分布には、地図を作成するうえでの単位や前提があります。

4-1. 徳島の液状化ハザードマップは宅地単位の確定判定ではない

4-1-1. 徳島県の液状化危険度は250mメッシュの平均的地盤データに基づく

徳島県の液状化危険度分布図は、南海トラフ巨大地震が発生した場合の県内の液状化傾向を示す資料です。県内を250mメッシュに区分し、平均的な地盤データに基づいて判定されています。

そのため、同じ色で示される範囲でも、個々の宅地条件まで同じとは限りません。「危険度が高い色だから必ず液状化する」「低い色だから追加確認は不要」と決めず、まずは地域の傾向を把握するための資料として使いましょう。

出典:徳島県「防災・減災マップ」

4-1-2. 液状化が気になる候補地では土地履歴や地盤情報を追加確認する

徳島県は、液状化危険度分布図では既に個別に行われた液状化対策を考慮していない一方、危険度が低いとされた区域でも、ため池を埋め立てたような場所では液状化の可能性が高くなる場合があると説明しています。

液状化が気になる候補地では、ハザードマップだけで結論を出さず、土地の履歴や地盤に関する情報などを追加で確認します。どこまで調べるべきか判断しにくい場合は、住宅会社などへ候補地の段階で相談し、確認項目を整理しましょう。

出典:徳島県「防災・減災マップ」

4-2. 地震の揺れや土砂災害も候補地ごとに別々に確認する

4-2-1. 震度分布図も個々の住宅で起こる揺れを確定するものではない

徳島県の震度分布図も、県内を250mメッシュに区分した平均的な地盤データから推計されています。同じ震度として表示される範囲でも、地質条件などによって実際の揺れが異なる場合があります。

震度分布図は、地域としてどの程度の揺れが想定されているかを把握する資料として使います。住宅そのものの耐震計画とは分け、土地側の条件と建物側の備えをそれぞれ整理しましょう。

出典:徳島県「防災・減災マップ」

4-2-2. 崖や斜面が近い土地では土砂災害情報と現地状況を照合する

山や斜面に近い候補地では、津波や洪水だけでなく土砂災害の情報も確認します。徳島県の土砂災害警戒区域等マップは概略位置を示す参考図であり、地図やデータ作成上の誤差を含みます。

候補地が区域の境界付近にあるなど、正確な指定状況が土地判断へ影響する場合は、オンライン地図だけで確定せず、県や自治体の正式な情報を確認しましょう。現地では、斜面との位置関係や周辺地形もあわせて見ておく必要があります。

出典:徳島県「防災・減災マップ」

5. 徳島市・石井町・北島町・藍住町・鳴門市・阿南市の公式ハザードマップを確認する

徳島県内では、市町村によって公開されているハザードマップの構成が異なります。ここでは地域を「安全」「危険」で比べるのではなく、候補地がある場合に何を確認すればよいかを整理します。

5-1. 徳島市と鳴門市では複数種類のハザードマップを使い分ける

5-1-1. 徳島市では県の最新津波データと市の地区別マップを併用する

徳島市では地震・津波防災マップを公開していますが、市は2026年3月12日時点で、新しい徳島県の津波浸水想定と津波災害警戒区域を受けた最新防災マップを作成中としています。最新の津波状況については、県の情報を確認するよう案内しています。

徳島市内で土地を調べる場合は、市の地区別マップで避難に関する情報などを確認しつつ、津波については県の2025~2026年の最新情報も照合しましょう。市の旧マップと新しい県想定を、同じ時点の情報として扱わないことがポイントです。

出典:徳島市「地震・津波防災マップ」

5-1-2. 鳴門市では津波・洪水・高潮・雨水出水などを候補地別に確認する

鳴門市は、津波避難マップ、土砂災害・洪水ハザードマップ、高潮ハザードマップ、雨水出水浸水想定区域図などを案内しています。候補地によって確認すべき災害の種類が異なるため、目的に合う地図を選びます。

「洪水は見たから水害の確認は終わり」とせず、候補地に応じて高潮や雨水出水なども見ておきましょう。そのうえで、避難場所や避難経路を現地条件と照合します。

出典:鳴門市「防災・災害情報」

5-2. 北島町と藍住町では洪水と津波など複数の水害情報を確認する

5-2-1. 北島町では洪水・津波・震度・液状化・高潮の各マップを確認する

北島町では、吉野川流域や旧吉野川・今切川流域の洪水ハザードマップ、津波、震度・液状化、高潮の各マップが公開されています。町も、自宅周辺のリスクと避難場所、避難ルートを確認するよう案内しています。

土地を検討するときも、一種類の災害だけで候補地を評価しないことが大切です。それぞれの地図を確認し、まだ判断できない項目は「確認待ち」として残しておきましょう。

出典:北島町「ハザードマップ」

5-2-2. 藍住町ではWEB版で洪水・高潮・津波を住所周辺まで確認する

藍住町ではWEB版防災ハザードマップが公開されており、吉野川、旧吉野川・今切川・宮川内谷川の洪水情報のほか、高潮や津波の情報を切り替えて確認できます。

土地を比較するときは、同じ住所で表示する情報を切り替え、洪水だけでは分からない別の水害リスクがないかを確認しましょう。その結果とあわせて、避難場所や周辺道路も見ておく必要があります。

出典:藍住町「WEB版防災ハザードマップ」

5-3. 石井町と阿南市では地域に関係する河川・災害種類を選んで確認する

5-3-1. 石井町では吉野川などの洪水想定と避難情報を確認する

石井町のWEB版防災ハザードマップでは、吉野川のほか、飯尾川・江川・鮎喰川について洪水情報を表示でき、土砂災害情報や避難場所も確認できます。

候補地を調べる際は、吉野川だけで確認を終えず、その土地に関係するほかの河川情報がないかも確認しましょう。あわせて、避難場所までの経路を実際の道路条件と照らし合わせておくと、地図を避難行動につなげやすくなります。

出典:石井町「WEB版防災ハザードマップ」

5-3-2. 阿南市では津波と那賀川・桑野川などの洪水情報を確認する

阿南市では、津波ハザードマップや洪水ハザードマップなどが公式防災情報ページから案内されています。洪水ハザードマップでは、那賀川、派川那賀川・桑野川、福井川など、河川や地区ごとに浸水想定区域の資料が掲載されています。

阿南市内でも、候補住所によって関係する河川や災害の種類は変わります。「阿南市全体はこう」と一括して考えず、住所ごとに必要な地図を選び、津波・洪水・避難条件などを重ねて確認しましょう。

出典:阿南市「防災情報」、
阿南市「洪水ハザードマップ」

地域 主な公式情報で確認したい内容 土地検討時の確認ポイント
徳島市 地震・津波、洪水等 津波は県の最新想定も照合
石井町 吉野川等の洪水、土砂、避難場所 関係する河川を切り替えて確認
北島町 洪水、津波、震度・液状化、高潮 一種類でなく複数マップを確認
藍住町 洪水、高潮、津波 WEB版で同じ候補地を重ねて確認
鳴門市 津波、洪水、高潮、雨水出水等 候補地に関係する水害種類を確認
阿南市 津波、那賀川・桑野川等の洪水 河川・地区ごとの資料を確認

6. ハザードマップを土地選びと家づくりの判断につなげる

ハザードマップを確認する目的は、地図を見ること自体ではありません。土地を申し込む前に、家族にとって許容できる条件なのか、追加確認が必要なのかを整理するために使います。

6-1. 候補地は災害リスク・避難条件・建築条件を合わせて足切りする

6-1-1. 家族が許容できない災害条件は価格や利便性より先に確認する

土地を比較していると、価格や学校・職場への距離、買い物のしやすさなどに目が向きやすくなります。しかし、家族として受け入れられない災害条件がある場合は、その条件を先に確認しておく必要があります。

想定される浸水条件だけでなく、避難方法を現実的に確保できるかなど、自分たちの暮らしに置き換えて考えましょう。重大な条件がまだ分からない土地は、価格や立地に魅力があっても「問題なし」へ進めず、確認待ちとして扱います。

6-1-2. 土地側で避ける条件と建物側で対応を検討できる条件を分ける

ハザードマップに色が付いているからといって、すべての候補地を同じ基準で判断するのも適切ではありません。災害の種類や想定条件によって、土地そのものを選ぶ段階で確認すべきことと、建物計画で検討することは異なります。

まず災害リスクと避難条件を整理し、そのうえで、土地側で避けたい条件と、建物の配置や設計などで対応を検討できる条件を分けます。土地と建物を別々に決めるのではなく、候補地の段階から一緒に検討しましょう。

6-2. 土地の申込・契約前にハザードマップと現地条件を再確認する

6-2-1. 候補住所・周辺道路・避難先・地形を公式情報と現地で照合する

候補地が絞れたら、土地を申し込む前にもう一度、住所単位でハザード情報を確認します。そのうえで現地を歩き、周辺道路、避難先までの経路、高低差など、地図だけでは分かりにくい条件を照合しましょう。

土地探しを始めてから時間が経っている場合は、自治体や県の情報が更新されていないかも確認します。特に徳島では2025~2026年に津波・南海トラフ関連情報が更新されているため、最初に見た資料だけで最終判断しないことが大切です。

出典:徳島県「津波浸水想定」
徳島県「南海トラフ巨大地震被害想定」
徳島県「津波災害警戒区域」

6-2-2. 判断できない項目は「安全」と扱わず行政や住宅会社などへ確認する

ハザードマップを調べても、区域の境界付近で判断しにくい、古い市町村マップと新しい県資料で確認時点が異なる、土地の地盤条件までは分からない、といった疑問が残る場合があります。

そのような項目は無理に自己判断せず、「確認待ち」として残しましょう。何の情報が不足しているのかを整理し、内容に応じて行政窓口や住宅会社などへ確認します。分からない状態を「問題なし」に置き換えないことが重要です。

確認項目 候補地A 候補地B 候補地C 次の行動
津波 確認済み/条件付き等 最新県資料と市町村情報を確認
洪水 対象河川・浸水条件を確認
高潮・内水 該当する地図の有無を確認
液状化 必要に応じて個別条件を追加確認
地震の揺れ 震度分布と建物計画を分けて確認
土砂災害 指定状況と現地地形を確認
避難先・経路 現地で実際のルートを確認
総合状態 確認待ちが残る場合は最終判断しない

状態は「確認済み・条件を満たす」「確認済み・条件を満たさない」「条件付き」「確認待ち」「該当なし」のようにそろえておくと、まだ分からない土地を誤って低リスクと評価するのを防ぎやすくなります。

7.まとめ

徳島で土地を選ぶ際、ハザードマップは「安全な地域をランキングするための地図」ではありません。候補地ごとに想定される条件を把握し、避難や建物計画まで含めて、自分たちが受け入れられる土地かを判断するための資料です。

まず県や国の地図で全体像をつかみ、市町村版と最新資料を照合し、候補地が絞れたら現地でも確認する。この順番で進めることで、地図上の色だけに振り回されず、土地選びに必要な判断材料を整理しやすくなります。

しかし、ハザードマップ基準で全て考えてしまうと、思うように土地が決まらず家づくりが進まなくなってしまったり、生活のしづらい環境で暮らすようになってしまう可能性も出てくることも考慮しておきましょう。

「仮に災害が起こってしまう場合はどこに避難するのが良いのか」「自分たちでできる災害対策は何があるか」という観点も持ち、土地探しを進めていきましょう。

徳島で土地を検討していて、「ハザード情報をどこまで土地選びや建物計画に反映すればよいか分からない」という場合は、候補地の情報を整理したうえで土地と建物を一緒に相談する方法もあります。

まずは家づくりのおおまかな流れを知りたい、という方もご相談ください。

 

【自分たちの条件で土地と建物を相談する】

よくある質問

徳島のハザードマップは最初にどこを見ればよいですか?

まず徳島県の防災・減災マップや国の重ねるハザードマップで候補地周辺の災害リスクを確認し、その後、市町村の防災マップや避難情報へ進むと整理しやすくなります。

重ねるハザードマップに色が付いていなければ安全ですか?

色が付いていないことだけで安全とは判断できません。データが未整備の場合や反映まで時間を要する場合もあるため、市町村が公表する最新のハザードマップも確認します。

徳島の液状化ハザードマップは土地ごとの液状化を判定できますか?

徳島県の液状化危険度分布図は250mメッシュの平均的な地盤データに基づくため、個々の宅地で液状化が起こるかどうかを確定する資料ではありません。必要に応じて土地履歴や地盤情報も確認します。

洪水ハザードマップは一つ確認すれば十分ですか?

候補地に関係する河川が複数ある場合は、それぞれの浸水想定を確認します。また、地域によっては高潮や内水など洪水とは別の水害情報も確認が必要です。

土地の申込前には何を再確認すればよいですか?

候補住所の最新ハザード情報に加え、周辺道路、避難先までの経路、高低差などを現地で照合します。判断できない項目は「問題なし」にせず、確認待ちとして行政や住宅会社などへ確認します。
前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ